(2014年3月取材)
Q1.「生徒会役員に報酬を」とは、とても思い切った公約ですが、どんなふうに公約としてまとめていきましたか?
なかなかアイデアが出なくて議論が停滞していく中、どこの学校もやったことがないことを考えようという流れになり、「生徒会役員に報酬を出してはどうか」という意見が出たのです。これを発案したのは実は私です…。
最初は、皆、直感的に「いいのかなあ」という雰囲気になり、手ごわい問題だと感じました。まず、「学校という環境で子どもがお金をもらうことは道徳的に許されるのか?」という問題が出てきました。そのお金は生徒の保護者が払ったものであり、勝手に生徒のお小遣いにして良いのか。これは、生徒会の裁量権の範囲内だろうということで落ち着きました。
次に、「お金目的の立候補者をどうすればよいか?」という問題が出ました。既存の選挙や解職請求では時間がかかり、不信任案が通った前例がないという学校が多く、抜本的に改革する必要があると考えました。そこで選挙期間1週間の、名付けて「LTE選挙」や、不信任案の成立条件の大幅な緩和も公約に加えました。
「報酬はいくらがいいのか?その根拠?」という問題も出てきました。結構大雑把に、1万円という金額に決まりました。根拠は不確かですが、架空の学校の予算で一度組んでみて、歳出に占める割合の低さ(1%)を強調することで、プレゼン本番は誤魔化しました(笑)。
Q2.中尾君自身が生徒会役員として抱えていた問題は?
やはり生徒の関心のなさでした。特に選挙では立候補者が2名だけということに加え、公開討論会を開いても生徒が10名ほどしか集まりませんでした。当選した後は新聞の発行を考えましたが、書いてくれる人も、読む人もいないということで断念してしまいました。結果、目に見える形で成果は出せませんでした。
生徒会に対しては、まず漠然とした「憧れ」があり、立候補しました。それに、教育の一環であるにもかかわらず、形骸化し、教育上の目的を見失ってしまった生徒会の組織そのもの、あるいは学校における生徒会の存在そのものを見直したかったのです。今振り返れば、この目的はほとんど達成できませんでした。積極的に改善していこうとする先生方は理解してくれましたが、伝統などを根拠に議論を避け保守的になる先生方の協力を得るのは困難でした。残念ですが、後に続く者がいると信じています。
Q3.もし中尾君が生徒会役員として報酬をもらうなら、いくら?
5万円(笑)くらい欲しいですね。でも成果を残せなかったので、たとえ1円でも反発を受けそうです…。
Q1.「学校生活のシャッフル」とは、すごくおもしろそうな企画だと思いますが、どんなふうに公約としてまとめていきましたか?
そもそも外務活動をすることにどんなメリットがあるのか、というところから話が始まり、結果全員が、外務活動は「学生生活を活発にすることが原点である」という意見にまとまりました。
そこで、文化祭をさらにスケールを大きくしたイベントを行い交流したいという意見もあったのですが、それでは実施できる回数が限られます。インパクトがあるが、間口を広く、かつ負担の少ない交流をするには…。高校生にとって日常生活の大半を占める学校。その環境を変えることで日常が非日常になる!!異なる校風や様式を持つ他校の様子を知ることがエッセンスとなり、視野が広がり、今後の活動に積極的に参画してもらえるきっかけになるのではないか。と、他校の学校生活を知ることができる『学校生活シャッフル案』がまとまりました。
Q2: 川島君自身が生徒会役員として抱えていた問題は?
僕は昨年の夏まで生徒会長を務めていたのですが、前年から引き継いだ仕事を達成していくこと以外考えておらず、改善したり、変化を起こしていこうという意識はありませんでした。それが問題であったのだと思います。その意識は、前回の生徒会大会に参加したことで大きく変わりました。批判や失敗を恐れず、今まで取り組んでいた仕事に新しい観点で取り組めるようになりました。
Q3: 川島君にとって、理想の生徒会は?
学校生活で困った時にまず思い浮かんでもらえる存在、目安箱です。どんな些細な事にでも対応できることも大事ですし、時には最善を考え改革することも大事です。目安箱のように積極的に相談を受け入れる生徒会は、生徒に身近な存在として親しまれます。常に学校内で話題に上るような生徒会が、理想の生徒会ではないかと思います。
Q4: 川島君も他校とシャッフルしたいですか?
電車で通学しているのですが、違う制服を着た高校生が乗り降りするときに、ふと学校生活が気になったりします。意外と近くの他校について知らないことが多いので、一度シャッフルしてみたいです!
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