スピーチコンクール特賞で世界の大都市ニューヨークへ
~国連本部での研修レポート
上田 明(めい)さん 岡山白陵高等学校(当時)※現在は津田塾大学2年
(2015年7月掲載)
vol.1 東京・国連大学と外務省で事前研修。期待高まる!
2014年3月24日~28日の国連研修に参加することとなるきっかけは、「国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール」にて特賞である外務大臣賞をいただいたことでした。
その結果、私を含め、同じく特賞に選ばれた高校生4名と、同全国中学生作文コンテストの特賞入選者4名からなる計8名で「奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団」という名のもと、研修に臨むことになりました。
私のこれまでの人生において、国連という機関には何の縁もありませんでしたが戸惑っているばかりではいけないと決意を新たに、出発!
外務省はオーラが違う
出国前に東京に集合した奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団の中高生8名。まずは青空によく映える渋谷の国連大学へ。
最初の研修先である国連広報センターでは、根本かおる所長より業務紹介(ブリーフィング)を受ける機会に恵まれ、国連での活動を日本国内に広めるべく日々努力される職員の方々の働きを知りました。根本所長は、自身の経験を元に『ブータン ―「幸福な国」の不都合な真実』という本をお書きになっています。これは、日本人にあまり知られていない「難民」という側面からブータン王国を伝えるもので、研修前に読み、その後ニューヨークでブータン代表部訪問に臨めたことはブータンという国への深い理解に繫がりました。
続いて霞ヶ関にある外務省に表敬訪問させていただきました。それにしても、この建物、放つオーラが違います。とても一般人が正面からトコトコ入っていけるような場所ではありません。緊張しながらではあったものの、職員の方々より研修に臨む心構えについてのお話をいただき、期待に胸を膨らませました。
総合外交政策局国連企画調整課の関口課長より、世界で起こる事に関して幅広い関心を持つこと・異質なものを受け入れる柔軟性を持つこと・人間的魅力をつけることなど、国際人になるために重要な7 つの項目を挙げていただきました。
プチ東京観光
研修に参加していた中学生の中にはこれまで一度も生まれ育った県を出たことがないという子もいて、びっくりしました。東京を踏み越えていきなりニューヨークまで行っちゃうんですからね。車窓を流れる風景でプチ東京観光をしていました。
…おっと、旅立つ前にコンビニでフリーズドライ味噌汁を買うのも忘れない。割り箸をつけてもらうのも重要。これが海外で重宝するんです。
寒い!ジョン・F・ケネディ空港で待ち受けていたものは…
いよいよ出国! 飛行機の中では雲海から顔をのぞかせる太陽、アラスカの流氷やロッキー山脈などを見ることもでき、素直に自然の美しさに感動しました。
ジョン・F・ケネディ空港に到着。そこに待ち受けていたのは華やかな街…ではなく体を突き刺すような寒さと車のクラクションが織り成す騒音のオーケストラでした。向こうの3月はこちらの1〜2月の寒さ。震え上がりながらバスに乗り込みました。
翌日のハードスケジュールに備えて時差ぼけを直すため早々に晩ご飯をとることにした一行。旅行社の方「今日はうどんです!」日本よりも日本らしいうどんが出てきました。味も日本と変わりません。