高校生でもできる、やればできる!

国際協力への熱意で、東大生に交じって途上国支援に挑む弓長春佳さん(高校3年)

(2014年8月掲載)

みなさんこんにちはー!

高校3年生の弓長春佳です。

 

発展途上国支援を行っているNGOのファーストアクセス(旧名称Hydronet Energy)に所属し、支援活動を行っています。NGOに所属して考えたこと、国際協力について思っていることを綴らせていただきます☆

 

★★連載第5回★★ 

シエラレオネの孤児院からのSOS

みなさんの寄付が世界最貧国の教育を作る~孤児院への寄付のお願い

以前も、シエラレオネという世界最貧国とも呼ばれる国にあるCMFO孤児院(Christian Mission Foster Orphanage)の話をしましたが、その孤児院の管理者のアルファ・バングラ氏より、現地の厳しい状況を伝えるメールが届きましたので、紹介します。

彼らは古くて安価なカメラしか持っておらず、極めて画質の荒い写真しかありません。孤児院をバックにして子供たちが写っている写真です。黄色いシャツを着て後方に立っているのが管理人のアルファ・バングラ氏です。
彼らは古くて安価なカメラしか持っておらず、極めて画質の荒い写真しかありません。孤児院をバックにして子供たちが写っている写真です。黄色いシャツを着て後方に立っているのが管理人のアルファ・バングラ氏です。

アフリカ西海岸にあり、ギアナ、セネガル、ガーナ、コートジボアールなどとも近いシエラレオネはかつて、生活水準も食料自給率も高く、「アフリカのアテネ」と呼ばれていました。しかし、大量に産出されるダイヤモンドをめぐり、革命統一戦線と政府軍が交戦し、人々を苦しみの底に落としていったのです。1991年に勃発した内戦は10年という長い年月を経てようやく終わり、人々は心身共に深い傷を負いました。

 

世界で最も平均寿命が短い国の1つであるシエラレオネでは、内戦により多くの学校が破壊され、経済の衰退により復興が進んでいません。そんな中で、アルファ氏は、学校や孤児院を建てて運営していますが、当然国からの援助もなく、資金集めにかなり苦労しているようです。

 

どのような状況にあるのか、アルファさんに伺いました。

 

孤児院の管理者のアルファ・バングラ氏に聞く

孤児院と子供たちの教育のために、寄付集めも大きな仕事

●最近のシエラレオネの経済状況はいかがでしょうか。

 

政府の見解は「悪化していない」、でしょうし、国際的なビジネスマンも政府に同調するでしょう。

 

しかし、シエラレオネ国民のほとんどは、とても貧しい暮らしを送っており、シエラレオネの貧困者としては、「厳しくなっている」と言わざるをえません。

 

また、たとえ政府が海外からの投資を呼び込むことに成功しても、その恩恵を受けられるのは、教育を受けた人々に限定されており、しかも教育機会に大きな差があります。

 

●そのような中、孤児院の状況はいかがでしょうか。

 

CMFO孤児院には、電気が来ていません。そのため、寄付していただいたパソコンを動かすためには、発電機を起動させなければなりません。しかし、燃料費が不足しています。

 

また、連絡手段であるメールも、メールの確認や必要なメールへの返信が終わる前に制限時間が来てしまいます。メールをチェックするためのネットへの接続費が、充分に支払えないからです。

 

孤児院前で。日本の基準で言えば“廃屋”に住む
孤児院前で。日本の基準で言えば“廃屋”に住む

●具体的には、どの程度の燃料費とネット接続費はかかるのでしょうか。

 

燃料費は1リットルあたり約5,000レオン(≒119円)であり、1日あたり4時間パソコンを使う場合の燃料費は、20,000レオン(≒474円)となります。

 

したがって、1日4時間×週2回×月4週とすると、1ヶ月あたりの燃料費は約3,800円になります。

 

一方、1ヶ月あたりのネット接続費は、基本、約204, 000レオン(≒4,834円)ですが、長い時間、使わなければならない場合や、画像やファイルの送受信などがあると、さらにかかります。しかも、ネットの接続費は前払いです。

 

さらに、農産物の価格が上がったため、子供たちの人数削減も余儀なくされました。子供たちは元の環境に戻されるというこの措置を嫌がりましたが、多くの子供たちは再び親戚に引き取ってもらいました。今では14人の女の子のみ、育てています。

 

また、CMFO孤児院に加えて、私は生徒数300人の学校も運営しております。遠隔地に住む子供たちは教育を受ける機会に恵まれていませんから、この意義は大きいと思います。

 

この学校には9名の先生がおり、その9人分の給料も支払わなければなりません。しかし、その給与は国から支払われません。さらに、この学校では、机や椅子も足りていません。

 

手作りの粗末な教室で懸命に学ぶ子供たち-日本よりずっと厳しい学歴社会
手作りの粗末な教室で懸命に学ぶ子供たち-日本よりずっと厳しい学歴社会

●では、アルファはどんな仕事をしているのですか。

 

子供たちに食料を提供し、最低限の生活をさせてゆくために、必要となる寄附金を集めることが、中心です。

 

子供たちを食べさせ、そして生活させるために、CMFOでは毎月300ドル(≒30,620円)の資金が必要であり、必要な定額寄附金が国外から集まらないため、それを確保するために、私は年中、寄附金をお願いしています。

 

と同時に、学校の管理にも多くの時間が取られています。教育してくれる人も見つける活動もしています。

 

●ところで、最近、病気に掛かったと聞きました。

 

経験豊富な医師からは胃潰瘍だと診断されました。医師には、ストレスや心配事を抱えると上腹部に痛みを感じる、と指摘されました。

 

原因は、私がほとんど休まないからかもしれません。また、私は、神様が助けてくれるために、たびたび祈り、そして断食していていることも原因かもしれません。

 

●相当のストレスなのですね。

 

何かにつけて必要な寄附金を自分で集めて周囲から回らなければならず、それが最大の負担となっています。極めて困難な仕事であるため、精神的にも肉体的にもたいへん苦しいです

 

しかし、私は、それをやらなければならない義務があると思っています。なぜなら、このCMFO孤児院は私が設立したからであり、子供たちは将来の夢を考えることができなければ、シエラレオネにもっと多くの貧困がはびこることになってしまうからです。

 

◆孤児院の概要◆

施設名:Christian Mission Foster Homes for Orphans(CMFO)

住所:12 F City Road Wellington, Freetown, Sierra Leone (西アフリカ・シェラレオネ、フリータウン)

設立:1999年4月5日

管理人:アルファ・バングラ

電話番号:+232 76491577(Alpha Bangura)

メールアドレス:christianmission@yahoo.co.uk


以上がアルファさんからのメッセージでした。

 

◆いくらの寄付が必要なのか

 

例えば、あなたが1カ月にスマホにかける通信費が、ここの孤児院のパソコンを動かすための燃料1カ月分(寄付してもらったパソコンはあるのですが、電気がきていないので、発電機を起動させる必要があります。その燃料費)と同額程度です。

 

・東京ディスニーランドの1DAYパスポートで、CMFO孤児院全体の約3週間分のコメ代になります。3週間分の食事なのです。

 

・ファミレスで食事を1回するおカネで、CMFO孤児院全体の一日分のスープが賄えます。スープは、子供たちの重要な栄養源です。

 

シエラレオネや子供たちの教育を支えることに関心を持たれた方は、ぜひ、寄付をお願いします。

農作業するする子供たち-日本と違い、自給自足生活を送る
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◆募金を送るには

 

アルファ氏を含め、多くのアフリカの人は住民票がないため銀行口座を開設できず、口座を通じて直接寄付することができません。そこで、多くの方がNPOを通じて送金しています。

 

私の所属する団体、特定非営利活動法人ファーストアクセス(Hydronet Energyから改名しました)はこれまで国内外の多くの方々からCMFOのために集まった募金を国際送金によって確実に届けており、また寄付した分の使途についてもHP上で会計報告書を公開しています(http://www.hydro-net.org/images/index/140604_blastbeat_donation.pdf)ので、ご利用いただけたら幸いです。

 

下記のサイトに送金口座が記してあります。そこに振り込んでください。

◆特定非営利活動法人ファーストアクセスの口座(下記サイトページの一番下にあります) 

http://www.hydro-net.org/about.html

 

◆特定非営利活動法人ファーストアクセス(旧名称Hydronet Energy)

http://www.hydro-net.org/index.html

 

以上、弓長春佳 facebookでHaruka Yuminagaってぽっちと検索☆

 

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