One Young World Summit 2013に、日本代表として参加した、やまけん(山田健太郎/桐朋高校3年)君に、刺激的だった南アフリカ体験を振り返ってもらいました。
(2013年10月2日~5日取材)
みらいぶ編集部
One Young World Summitとは?
世界190カ国以上から
1300人以上が集まり
問題意識をぶつけ合う若者の国際会議
オリンピックに次ぐ規模を誇るこの会議では、文化的対立、環境保護、グローバルビジネス、メディアなど世界規模のテーマについて、第一線で活躍している方々のスピーチを聞き、ディスカッションや現場視察を行う。
↓大会詳細をご覧になりたい方はこちら↓
http://www.oneyoungworld.jp/home/index.html
One Young World 日本事務局HP / 日本語
今回の国際会議で僕が一番興味を持った現場視察のツアーについて書きます(^^)v
南アフリカにある黒人居住地区ソウェトまで小型バスで行き、Kliptown Youth Program (=KYP) という教育プログラムを見学しました。
「KYPの使命は、教育サポートや放課後のアクティビティーを提供することにより、 心、身体、そして魂の貧困を根絶すること、そして、Kliptownの子どもたちに課せられた不利益と戦うことです。」
~KYPのWEBサイト(http://www.kliptownyouthprogram.org.za/)の文章を翻訳
Kliptownの若者たちは体全体を楽器のように使った元気な踊りでお出迎えをしてくれたり(動画はこちら )、笑顔で手を振ってくれたりして、僕らは本当に楽しい時間を過ごせました(^O^)
シャワーもなく家も掘っ立て小屋のような住居ばかりの光景の中にひときわ輝く笑顔が強く印象に残っています。(↓写真の子どもたちの笑顔、素敵だと思いませんか?)
現地の子どもたちが好奇心旺盛に外国人の僕らに飛びついてくる一方で、一部の大人は目の輝きを失い迷惑そうにしているのが分かってしまうこともありました。笑顔を向けてくれていてもやはり大人の笑顔は作り笑いで、その裏には計り知れない苦労、そして現実への失望が見てとれました。
この事実は僕にとって一種の驚きで、言葉を介さずともこれほどまでに伝わってくるものかと深く考えさせられたツアーでした。
一人でも多くの若者・学生に、震え立つような現場の雰囲気を肌で感じて欲しい!直接行くのに越したことはありませんが、ここからは写真を使って僕が見てきた南アフリカ・ヨハネスブルグの一部を紹介します。
ホテルや会議場のあったサントン地区から黒人居住地区ソウェトに向かう途中のバスで撮影。写真だとわかりにくいのですが、道路沿いはゴミだらけ!
さらに、その中を歩く生活困窮者がちらほら確認されます。青空が皮肉なまでに鮮やか。
黒人居住地区ソウェト内を走るバスの中から。
掘っ立て小屋が連なり、
その中で生活している模様。
汚い水(生活排水)が流れ、ハエがたかっている。
帰国後すぐのFacebookへの投稿です。
ほんとにほんとにみんなにオススメしたい大会でした。
各国の代表や著名人たちが次々に登壇してスピーチをしていきます。どんな分野で活躍している人もスピーチ力が凄すぎて、とてもじゃないけれど自分が登壇している姿はイメージできませんでした≧≦たった4日間でしたが、これほどまでに刺激を受けた大会は初めてです。ぜひぜひぜひぜひ。来年はダブリンです。
みんな気になっていると思うので開催地のヨハネスブルグについて少し触れます。インターネットの書き込みには相当ヤバそうなことばかりが羅列されていて正直ちょっと心配でした。でも、ホテルや会議場のあったサントン地区は日中普通に外を歩いていても大丈夫なくらいでそんなにビクビクすることもありませんでした。
アメリカのちょっと治安の悪いところの方がよっぽど気を張って歩いていたような気がします(笑)(地区によって状況が全く異なるようで、ダウンタウンは治安の悪化が原因で企業が次々に郊外移転しているようです。ダウンタウンについては、今回行っていないのでなんとも言えません。)
住めるかと聞かれたら、普通に住めると思います。車の運転さえできれば何の問題もありません。1ヘクタールは優にある天然芝のグランドを備えた学校もあれば(正直設備的には日本の学校よりいい気がします)、なんでも揃うショッピングセンターもあります。乾燥しているのでジトジトすることもなく、衛生面もしっかりしていて水道水も飲めるそうです。
ただ、個人的に思うのは「住めるけど長くは住めないかもしれない」ということです。ものすごい貧富の差を感じる機会が多くて、それを毎日目にしながらもなかば諦めて生活しないといけないのはちょっと精神的に無理じゃないかと。
南アについてちょっと書きました。特に今回行ったJoburg(ヨハネスブルグの愛称)はすっごくいい所です。でも、やっぱり一番大切なのは開催「場所」よりそこに集まる「人」です。世界190カ国(ってほとんどですけど笑)から1000人以上の若者が集まって、その1人ひとりがユニークなバックグランドを持って語りかけてきました。確かにスピーチの迫力もすごかったけれど、内容的にはスピーチの合間の休憩時間などに知り合った参加者との話が新鮮に感じられて面白かったです。やはりTeenの参加者は少なかったけれど見下されている感覚がなく、一人の代表者として対等に話ができたことは貴重な経験でした。
一方で、おそらくスポンサーとなる企業へのメリットが少ないからなのでしょうが、若者の大会――“One Young World”――と言いつつ、Teenが少ないのはちょっと残念でした。(別に「若者」をそこまで強調する必要があるとは僕は思わないけれど、もうちょっと10代が多くてもいいかな、と)それを考えると日本には特別にOne Young World Japan Committeeというのがあって若い世代にまで貴重な機会を提供してくれているのは凄くありがたいことだし、積極的に活用すべきだと思います。
→ http://www.oneyoungworld.jp/home/index.html
(写真は東京の空。最高に綺麗で思わずiPhoneで撮っちゃいました。One Young World、日本で開催したいなー。)
2013/10/7の投稿から抜粋・一部修正
電車は貧しい人が乗るもの。
外を歩いているのは貧しい人。
お金のある人は必ず車に乗る。
高電圧の流れる網が張り巡らされた家々。
それでも不法侵入が絶えない。
10mおきに立つイカツイ警備員たち。
彼らがいないと何が起きるのか。
貧しさのあまり犯罪に手を染めざるを得ない人々。
皆さんはどう考えますか?
以上、やまけん(@Yamaken_toho)でした!
One Young World 2013日本代表団の報告書です。僕ももっと真面目に考察しています。ご参考までに!
http://doc.oneyoungworld.jp/oyw2013_japan_delegation_report.pdf
One Young World 公式HP(英語)
http://www.oneyoungworld.com/
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