(2014年3月取材)
「たんこぶちん」。この少し変わった名前を持つのは、佐賀県は唐津のガールズバンド。3月まで彼女達は、地元の高校に通学しながらバンド活動をしてきました。なんと結成は小学6年生の時(!)で、2013年7月には、シングル『ドレミFUN LIFE』でメジャーデビューしているのです。
今回たんこぶちんのインタビューをした僕も、ついこのあいだ高校を卒業したばかり。同い年の女の子達が、アーティストとして活躍しているのはとても気になるところ。もう卒業しちゃったけど、たんこぶちんの「女子高校生」と「アーティスト」という2つの顔を、取材してきました!
■取材:みらいぶ高校生ライター新造真人(都立西高)
■取材日:2014年2月28日・3月1日。3月1日は5人の卒業式と卒業ライブでした。
—今日はよろしくお願いします! みんなのライブはこのあいだの下北沢が初めてだったけど、すっごく感動しました。ホントに「アーティスト」って感じだったけど、ふだん学校ではどんな高校生でしたか?
MADOKA:
ひつじのショーンが好きで、普通に友達と遊んで勉強する、本当にいたって普通の女子高生ですよ!
HONOKA:
バンドの時のMADOKAは、ギターも歌も、かっこいいなーって思うんですけど、友達として付き合うと見る目が180度変わりますよ。一言で言うとオヤジキャラ(笑)。
YURI:
そう、まず食べるおやつからしておやじで、梅干が大好き。あと、常に龍角散とかプロポリスを食べてる。学校でも食べてるから、友達に「くさい、くさい」って言われてる(笑)。
MADOKA:
1日1袋とか食べるから、けっこう匂うんだよね(笑)。
—けっこう迷惑なオヤジなんだ(笑)。じゃ、HONOKAさんは?
HONOKA:
私は、クラスでも職員室でもいじられキャラ。めっちゃイジイジされます!休み時間に友達に攻撃されるのが絶対私で。先生にいじられすぎて泣いちゃって、飴玉もらったこともあります(笑)。
—YURIさんはどうなの?
YURI:
私はバンドの時はクールなボーイッシュキャラが定着しつつあるんですけど、学校では全然そんなことなくって、おふざけ番長です。
—じゃあ、クールじゃないの?!
YURI:
違います、違います!!
MADOKA:
YURIは、みんながめっちゃ真剣に練習している時に、いつも、キーボードのCHIHARUに変顔をして、困らせている。CHIHARUがすごい爆笑するんですよ。変顔に笑うのは、もうCHIHARUだけですけど。
—CHHARUさんにはなにか面白いエピソードはあったりする?
CHIHARU:
放課後塾に行く時に、いつもおなかが空いてるから、おにぎりを食べながら行くんですよ。その時に、トンビに後ろからおにぎりを取られたことがあります(笑)。後ろから来られて、ガッておにぎり取られて、手も2回ケガしました。毎年3月にやられるんですよ。だから、明日の卒業式でもあるかもしれないんです。ラストトンビ(笑)。
—プロのアーティストとして活動して、でもふだんは普通に高校で勉強する生活って、ちょっと想像できないけど、テスト前とかって、どうしていたんですか?
NODOKA:
テスト前にライブだと、まとまった時間がとれないから、合間合間で勉強しなきゃいけないですね。家に帰ってくる時間も遅くて、夜遅くまで勉強ができないっていうのはきつかった!
HONOKA:
女子高生だからちゃんと勉強もしなきゃいけないし、デビューしてプロとしての意識も持って、ライブとか練習も頑張らなきゃいけなかったので、その両立は大変でした。
—やっぱり大変だったんですね。でも、みんなが学校もしっかりやったから、バンドも応援されたんじゃないかな。音楽活動を本格的に始めたら、東京に拠点を移す人もいるけど、みんなは東京に転校しようとか、考えたりしなかったの?
MADOKA:
ないですね。メンバーがバラバラになるのも活動がしにくいので、これからも九州を拠点にがんばろう!って思っています。
—学校の行事はどうしていましたか。文化祭とか、バンドの活動の都合で出られなかったこととかはなかったですか?
HONOKA:
ちゃんと出ましたよ!文化祭は、バンドの時の感覚で楽しめました。人前に出るのに慣れていたので、堂々と舞台に立てたかなって思います。私はダンスに出て、それからMADOKAと同じ高校でバンドをやっている子たちと組んで、バンドもやりました。あと、地区ごとの学年選抜でカラオケ大会があるんですけど、MADOKAと一緒に出てしっかり優勝しました!
—普通の女子高生と変わらないので、なんか安心しちゃいました(笑)。高校の3年間で思い出に残っていること、嬉しかったことは?
NODOKA:
え?高校生としてですか?全部楽しかったです!いやなことも、楽しかったことも全部、思い出です!
MADOKA:
印象に残ってることは、3年の時の文化祭ですかね。1年生に合唱を指導する合唱委員みたいなのをしたんですよ。よくありがちな「男子、もっと声出して歌ってー」とかいうの。なかなか声が出なくて、どうやったら歌ってくれるかなーって悩んだり。
—やりがいがあった?
MADOKA:
人に教えるのは初めてで、きつかったです。難しいところがあったので、友達と頑張ってアレンジして簡単にしたりして。最後はみんながきれいに歌ってくれて、合唱部門で賞を取れて、すっごい嬉しかったです!
—YURIさんは何か思い出に残っていることってありますか?
YURI:
服装検査です!
一同:
あはははは(笑)。
YURI:
私の高校って、唐津で一番と言っていいくらい校則が厳しくて、前髪が絶対眉上なんですよ。毎月1回服装検査があって、それと闘っていた思い出があります。卒業したら、前髪伸ばし放題です!
今日の帰りは、普通に友達と「また明日ね」っていって出てきたんで、まだ学校が続く感覚があって、そんなに卒業っていう実感がないんです。卒業して、前髪が伸び始めて、髪の毛緑色にして、そこでやっと気づくんですよね、「あ、卒業した」って(笑)。
—HONOKAさんは、卒業式の予行とかではめっちゃ泣いていそうだけど…いつ泣いた(笑)?
HONOKA:
えっとー、3年生だけの卒業式の練習の時に、「仰げば尊し」を歌った時にちょっとうるってきてたんです。「泣いちゃいかん!」って思って我慢してたんですけど、校歌が流れた瞬間、涙が…。学校めっちゃ好きです。
[証言1 曳山カフェのオーナー]
関西なんからもファンの人が来ていますね。新聞社の人が来られて取材した時も、ここで話をしていましたよ。ここは、たんこぶちんの子達だけじゃなくて、地元の子がよく利用するのよ。あの子達のお母さんも、高校生の時にここに来てパフェを頼んだりしていましたよ。
[証言2 CHIHARUの後輩]
今中3です。CHIHARU先輩の高校と中学が同じ校舎で、家も近くて小学校の時から知ってます! ちはる先輩って、かわいくて足が細くて、スタイルがよくて、やさしくて、どこで会っても手を振って名前を呼んでくれるんです。有名になって、いろんなところに出てほしいけど、もっと近くでも見ていたい!今日のライブ、すっごい楽しみです。
[証言3 HONOKAとMADOKAの後輩]
HONOKAさんとMADOKAさんが高校の先輩です。すれ違うと気さくに挨拶してくれて、すっごい好き。憧れです。高校の文化祭のライブがすっごいよかったです。ライブとかにもけっこう行ってますよ。
つづく
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