世界へ”FLY”する東大生
~入学して即休学 世界の幼児教育を取材する旅へ
登阪亮哉くん(東京大学)
(2016年2月掲載)
第21回 騒ぐことも休むことも遵法精神で~ドイツ人の「真面目さ」に触れる
「東京はスゴイ街」はもはや常識?!
2015年11月下旬にロンドンを発ち、それから年が明けるまでずっとドイツにいました。僕が15年ほど前にドイツに住んでいたということもあり、当時の友人の家に居候させていただきながら、取材やドイツ生活の体験を行いました。
ドイツに着いた初日、ちょうど友人が家でパーティーを開くとのことで、僕も参加しました。ドイツでパーティーといったら、たくさんのお酒を飲みながら談笑する会のようです。各地域に地ビールがあるなど、ドイツ人とお酒は切っても切り離せない関係にあります。同世代の人たちはみんな英語がほぼ完璧に通じたため、コミュニケーションには苦労しませんでした。また、日本の漫画やアニメはやはりとても人気で、自分の携帯電話にアニメの主題歌を入れているという人も何人かいました。
僕が東京から来たと言うと、みんな口々に「東京は凄いらしいね」と言います。かなり凄いというイメージを持っているようです。実際、他国の大都市をいくつか巡ってみても、東京ほど全てがそろった街はなかったと個人的には思います。また、僕は広島生まれなのですが、こちらも長崎と合わせて名前はよく知られていました。
法を守る中では、わりに自由度は高い
何度かドイツのパーティーに参加させてもらいましたが、一度だけおそらく一生忘れないであろう体験をしました。それは、手で曳くカートにお酒とスピーカーを積んで、音楽を鳴らしながら街を練り歩くというものです。さらに、一人は「1クラクション1ドリンク」と書かれた看板を持っており、道行く車にそれを見せて、クラクションが鳴らされたときは全員でお酒を飲むのです。見ているだけでもかなり刺激的でした。また、意外にもそういった行為を注意する大人はおらず、クラクションもたくさんの人が鳴らしてくれました。ドイツは遵法意識が高いと言われていますが、法律の範囲内であればかなり自由度が高いのだなと感じました。街の大通りに平然とアダルトショップがあり、看板がかなり大胆なのもその一つの表れではないかなと感じます。
ドイツの都市の街並みは、住宅街と商業集積地でかなり異なります。住宅地はヨーロッパ風のかわいらしい建物が並んでいる一方、商業集積地では日本のように近代的なビルが多いです。ただし、後者においても教会はよく見かけます。
全体として建物間の距離が日本より大きく感じたのですが、これは日本に比べて山地が少なく平野が広いためだと思われます。
ドイツに滞在し、友人の生活リズムなどを見ていて、ドイツ人の生活は非常にゆったりしていると感じました。人によって差があるとは思いますが、僕が会った人たちでは、遅くまで残業があったり、家でも仕事をしていたりする人はいませんでした。また、日曜日にはなんと「閉店法」という法律に基づいて、飲食店以外のほとんどのお店が閉店します。緩和傾向にはあるそうですが、わざわざ法律で休ませるというのは凄い発想だと感じました。生活にキリスト教が深く根差していることがよくわかります。
※東京大学初年次長期自主活動プログラム(FLY Program)
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/academics/zenki/fly/
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~価値ある1年をいかに自分で考えて創っていくか
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