前田智大くんのMIT便り ~世界のトップ大学ってどんなとこ?
第3回 寮ともシェアハウスとも違う、fraternityってどんなところ?
前田智大くん (Electric Engineering & Computer Science 2年)
(2015年12月掲載)
こんにちは。今学期もいよいよ終わりに近づいてきました。MITの冬休みはだいたい12月15日付近に、期末試験が終わり次第始まります。冬休みは2月の初めまでありますが、1月の間はIndependent Activity Periodと言って、短期間の授業などもあります。休みの過ごし方についてはまたの機会ということで、今回は僕がどんなところに住んでいるかという話をします。
Fraternityに入るには選考もある
アメリカの大学というと、寮というイメージが強いですが、MITでは「fraternity」というものが盛んで、27個のfraternityに男子学生の半分程度が住んでいます。僕もそのうちの一つであるZBTに住んでいます。
と、いきなり書いてもfraternityとは何や?となりますね。簡単に言うと、男子学生がだいたい30−50人で一つのhouseで共同生活をしています。単なるシェアハウス、寮と違って、同じfraternityにいる人はbrotherhoodで結ばれたbrothersで、もし困っている人がいれば助け、困っていれば助けを求めにいける存在としてより固い絆で結ばれているといった感じです。また、より良いコミュニティーであり続けるために、fraternityに入るには、brothersが話し合って、どのような人を入れるか、ミーティングで話し合って決める選考プロセスもあります。
ちなみに、女の子にはsororityというものがありますが、規模が100人以上と大きいのと、多くのメンバーが同じハウスに住んでいないということもあり、少しfraternityとは違った雰囲気です。
月に一回ミーティング、年に一回の旅行などのイベントがあります。また、寮と違って自分たちで家を綺麗にしたり、壊れた場所を修理したりしないといけません。その分、住む費用も安くなります。ちなみに全てのfraternityがそうというわけではありませんが、ZBTはシェフを雇っているので、週5日朝ごはんと晩ごはんが出ます。勉強部屋やGame Room、Common Roomもあり、一緒に住んでいる友達と頻繁に過ごします。僕にとっては人が多すぎる寮よりも、全員知っているfraternityのほうが住みやすいですが、もちろんキャンパスに友達もいるので、houseにずっといることもなく、交友関係も狭くしないようにしています。もちろん、中のいい友達となるとZBTのメンバーが多いです。
勉強部屋だけでなく、パーティーやトレーニングのスペースも完備!
実際のところ、fraternityは男子学生だけしか住んでいないので、男子校出身の僕には居心地がいいというか懐かしいというか、いい感じです。男臭いといえばそういう環境ですが、もちろん女子学生も頻繁に出入りしているので、男子校とは違った感じです(近いですが笑)。
写真を使ってハウスツアーをしてみたいと思います。
これは、Common Roomで、ミーティングをしたりみんなでだべったりする場所です。メンバーの一人はここのソファーの一つが大好きで、ほぼ毎晩ベッドで寝ずにブランケットを持ってきて、ソファーで寝ています(笑)。
次はparty roomで、地下のほぼ半分がダンスフロアになっています。DJブースやバーもあり、かなり本格的なパーティーの場所で、1学期に2回ほど大きなパーティー、数回小さめのパーティーがあります。
地下には他に、トレーニング用の道具やボクシング用のサンドバックもあります。たまに何人かが、Common Roomでボクシングをしていることもあります。
<前回の記事を読む>
第1回 授業と研究とダンスと宿題に追われ、走る続けるハードな日々
第2回 日本の大学と比べ自由度はかなり高く、選択肢もより多い
~医療機器のデザイン、ロボット制御など、MITの授業を紹介!