この数か月、私たちの生活は一変してしまいました。
日に日に春めいて、1学年の総仕上げに、春休みの計画に、そして新しい学年にワクワクしていた日常は突然断ち切られ、いつものように学校へ行くことも、友達に会うことも、部活で汗を流すことも、全て「感染の拡大を防ぐために」避けなければならないこととなってしまいました。
目に見えないものとの終わりの見えない「戦い」の日々に、正直もう疲れてしまった…という人もいるかもしれません。
それでも、この緊急事態も必ずいつか終わります。その時、世界は今までとは違ったものになっているかもしれません。
その世界を少しでもよい方向へ向けていくのが、学問の力であり、役割です。
これから皆さんが何を学ぶかを決め、大学を選ぶことは、自分がこれからの世界のために何ができるのかを考えることでもあるのです。
そのために、“Stay Home”で人と会えない今こそ、ぜひいろいろな本と出会ってください。
限られた空間に閉じ込められていても、本は、時代も国境も民族も、未知のことも既知のことも飛び越えた、新しい世界を見せてくれます。
本から得られるのは、「情報」だけではありません。
本は、「生きることは決して単純ではない」ということを教えてくれます。人と人、国と国、あるいは、どんなに頑張っても解明できなかった問題…。そこで必死に頑張った人たちがどんな思いを抱いたかを、言葉や絵、写真や図版という形で語りかけてくれます。
そして、それはいつか必ず皆さんを支える確かな根となり、これから学ぶこと、生きることを支えてくれるでしょう。
本との出会いで、“Stay Home”の時間が少しでもゆたかなものとなり、皆さんの未来につながることを心からお祈りします。
河合塾「みらいぶっく」編集部
学問・大学なびサイト「みらいぶっく」の『本に出会う』コーナーには、日本のトップ研究者が紹介する、文庫や新書、小説、コミックやアニメなど、約1800冊の本が載っています。
それぞれの本から、その本につながる学問とその内容の紹介、学べる大学のランキング、トップ研究者のリストを見ることができます。