2016ひろしま総文 郷土芸能部門(和太鼓) 優秀賞・文化庁官賞
(2016年8月取材)
■演目
『ファイト』
■部員数
41人(うち1年生9人・2年生13人・3年生19人)
■答えてくれた人
西宮大智さん(3年)
■国立劇場への出演が決まった瞬間の気持ちを教えてください。
信じられなくて、国立劇場で演奏できることに興奮しました。また嬉しいを超える気持ちでした。
■今回の演目は、どのくらい練習をしていますか。
1日あたり3時間で約8か月です。休日の練習日は、7時間練習です。
太鼓の音がたいへん大きいのでご近所への騒音にならないよう太鼓に毛布をかけて練習します。
■今回の演目で、いちばん難しかったことを教えてください。また、本番までどうやって乗り越えましたか。
難しかったのは、大きいフリを細かいところまで揃えること、音が一つもずれないようにすることです。曲の中に物語があり、そこをイメージしながら打つこともたいへんでした。フリを揃えたり、音を合わせたりすることは、とにかく何回も何回も繰り返すこと、そして物語のイメージについては全員で一つひとつのフレーズのイメージを持ち、それになりきることで乗り越えました。
■ひろしま総文からさらに1か月近く間が空きましたが、どんなところに注意して練習を続けましたか。
優秀校という名前がついたので、それを汚さないように、総文に向けての練習メニュー(3㎞のランニング、筋力トレーニング、打ち込みなどの基本メニュー)と変わらず、総文以上の演奏を心がけて練習しました。
■皆さんの演奏のいちばんの魅力はどこにあると思いますか。
曲の中に福井のシンボルである不死鳥をイメージして作った部分があるのですが、そこは不死鳥が一度死んで音が消えます。そしてまた生き返る時は、締太鼓→桶太鼓→大太鼓→長胴太鼓の順番で増えていくのですが、締太鼓は頭、桶太鼓は心臓、大太鼓は足、長胴太鼓は羽をパートごとに決め、いかにも生き返ってきたと思わせるような演奏が一番の魅力です。
■総文祭出場以外にどんな公演をしていますか。
地域公演では、「地域の笑顔に花を」をスローガンに、年間30回の演奏活動をしています。また、今までに台湾、韓国、インド、アメリカなどの海外公演もしました。
■国立劇場の舞台に立った感想をどうぞ
まず回転するステージは初めてでした。回転しただけで興奮が止まらず、このようなステージは他にはないと思いました。照明では、ライトがちかちか光ったり、背景で曲に合わせて不死鳥を作ったりなど、すばらしいものでした。音響もよくて笛の音がきれいに通り、とても打ちやすい会場でした。
国立劇場の演奏は、自分の中で今までで最高のものとなりました。高校生からこの舞台に立てるのはあり得ないと言ってよいほどなので、とても貴重な経験ができました。ありがとうございました。