2016ひろしま総文 日本音楽部門 最優秀賞・文部科学大臣賞受賞校
(2016年8月取材)
■演目
『三面の箏によるカプリース』
■部員数
58人(うち1年生18人・2年生20人・3年生20人)
■ひろしま総文、東京公演と振り返って、どんな思いがありますか。
・皆と共に曲想を考えていく中で、一つの曲を創り上げる楽しさ、達成した時の喜びを実感するようになり、全国大会の本番の演奏では全員の心が一つになり、会場全体に私たちに出来る精一杯の演奏を響かせることができたように思います。そして、最優秀賞である文部科学大臣賞を頂いて、優秀校東京公演では国立劇場という素晴らしい檜舞台で多くの方に聴いていただき、作曲者の湯山先生よりも直接お褒めの言葉をいただいてとても光栄で、私たちにとって一生忘れられない貴重な経験となりました。(中西佳穂さん 3年)
■国立劇場への出演が決まった瞬間の気持ちを教えてください。
・ひろしま総文の本番での演奏は、緊張してしまったため普段の練習のようにはいかず、入賞は無理かもしれないと後悔していたのですが、文部科学大臣賞と聞いて思わず悲鳴が上がりました。ここまで作り上げてきた曲を、もう一度披露できるチャンスを掴み取れたんだと思うと本当に嬉しかったです。部員全員で心から喜び合いました!いつになっても忘れられない瞬間です。(若林把奈さん 3年)
・喜ぶ前に驚きの気持ちの方が大きかったです。その後もしばらくは実感できませんでしたが、今までお世話になった方々のことを考えた時に感謝の気持ちでいっぱいになりました。(山口桃花さん 3年)
・信じられない気持ちでした。同時に今まで支えてくださったたくさんの方々に感謝したいと思いました。(嶋田菜々子さん 3年)
・「まさか」という驚きの気持ちが大きかったです。また、先生や先輩方のおかげでここまで来られたのだと、改めて感じました。(藤野桃果さん 2年)
■今回の演目はいつ頃から練習を始めましたか。また、ふだんの部活ではどのくらい練習をしていますか。
1月の終わり頃から始めました。月~金は16:00~18:00、土は13:30~16:30で、日曜日(9:00~12:00)に練習させてもらったり、朝練・昼練を行ったりすることもありました。(吉田真生子さん 3年)
■今回の演目でいちばん苦労したこと、また、それをどうやって本番では乗り越えましたか。
・テンポや雰囲気がよく変わる曲なので、それを全員で合わせることが難しかったですが、全員の気持ちを一つにすることで乗り越えることができました。(山口桃花さん 3年)
・他パートとのフレーズの最初と最後の1音を合わせることが難しく、加速するスピードや強弱の加減を調節することに苦労しました。本番まではお互いにアドバイスをしたり励まし合ったりしながら乗り越えました。(塚田珠代さん 3年)
■ひろしま総文から、東京公演まで1か月間が空きましたが、その間、どんなところに注意して練習を続けましたか。
・全国大会の時の勢いを落とさないよう、毎回の練習で基礎練からしっかりやるようにしました。(若林把奈さん 3年)
・全国大会が終わった直後は少し気持ちが緩くなったこともありましたが、気持ちをみんなで合わせて演奏するよう注意しました。(飛田和千紗さん 3年)
・今回はコンクールではなかったので、楽しい気持ちで弾くよう心がけました。(本田麻乃さん 3年)
■皆さんの演奏のいちばんの魅力はどこにあると思いますか。
・音色のきれいさや曲に対しての想いの強さだと思います。3章ごとに雰囲気が全く違う演奏になっていると思います。(吉田真生子さん 3年)
■ふだんの活動を教えてください。
6月の埼玉県邦楽邦舞研究会、県内での全国大会壮行会、9月の文化祭、11月の埼玉県私学文化祭、埼玉県邦楽祭(コンクール)、1月の全国高等学校箏曲連盟定期演奏会などに出場します。学校の説明会で演奏の機会を頂くときもあります。(若林把奈さん 3年)
■国立劇場の舞台に立った感想をどうぞ
・普通の高校生には経験できないような、非常に貴重な体験ができました。3年間憧れてきたこの舞台に実際に立つことができ、夢を叶えられた喜びでいっぱいです。今までの舞台の中でも一番緊張してしまい、終始手の震えが止まりませんでした!
他の舞台と違うと感じたのは、期待に応えるプレッシャーです。“日本一”の看板を背負ってたくさんの方々の前で演奏することは、ある意味では全国大会のときよりも精神的なプレッシャーを感じました。(若林把奈さん 3年)
・初めはとても緊張しましたが、弾いていくうちに曲に集中できて安定した気持ちで演奏することができました。今まで出させていただいたことのある舞台と違って、反響板がなかったので、生の音を客席にできるだけ多く伝えられるよう努力しました。今回このような檜舞台で演奏させていただいた経験は一生の宝物になると思うのと同時に、劇場スタッフの方々をはじめとする多くの関係者様に支えられてここまで来ることができたと思うので、感謝の気持ちを申し上げたいと思います。(山口桃花さん 3年)
・反響板がないかわりにマイクで音量を調節したところが他の舞台と違うと感じました。またいつもは演奏前に2分以内でお箏を並べるのですが、今回は回転する舞台で演奏させていただき、舞台裏である程度準備ができたので、落ち着いて演奏できました。国立劇場の舞台で演奏させていただくということは、貴重な経験でした。私たちを国立劇場に導いてくださったすべての皆様に感謝の気持ちを伝えたいです。また高校最後の夏に素敵な思い出をつくることができてよかったと思います。ありがとうございました。(嶋田菜々子さん 3年)
・去年観客として観た舞台に自分たちが立って演奏できるということは、とても光栄であり嬉しいことです。私たちの代の目標であった国立劇場出場を達成することができて、目標を達成する感動や喜びを部員全員で感じることができました。(吉田真生子さん 3年)
・ライトがとても明るく、反響板がなかったのも他の舞台と違っていました。(飛田和千紗さん 3年)
・全国1位という看板を背負っての演奏はとてもプレッシャーを感じました。こんなに客席が埋まっている舞台で弾くのは初めてでした。たくさんの方に聞いていただけて嬉しかったです。また、劇場スタッフの方も真剣に仕事をされていて本物の舞台だと感じました。(本田麻乃さん 3年)
・あの大きな舞台でたくさんの観客の声援を受けながら演奏できたことをとても誇りに思います。1階席2階席ともにとても広く、客席の空気が舞台まで伝わってきて緊張感がありました。(塚田珠代さん 3年)
・緊張は少ししましたが、楽しんで演奏することができました。本当にこのような一流の素晴らしい舞台で演奏でき、幸せでした。国立劇場は他の舞台とは雰囲気から違いました。プロのスタッフさんが大勢いて、絶対失敗できない緊張感と、どんな演奏になるだろうというわくわくした気持ちが入り混じっていました。そして、国立劇場がどれほどの場所かを知ることができ、私はもう一度ここに戻ってきたいと思いました。もう一度演奏できるよう、日々の練習をがんばっていきます。(藤野桃果さん 2年)