第86回情報処理学会全国大会 第6回中高生情報学研究コンテスト

英語が嫌いになりそうな人に朗報です! 主体的に楽しく英語を学べるアプリを作ってみた

群馬県立高崎高等学校

チーム名:高高物理部2年

細田晃佑くん(2年) 

(2024年3月取材)

EnglishLens ~撮った写真を英語にする魔法のアプリ~

文部科学省の調査によると、小中学生の英語嫌いが深刻になっているという問題が起きています。一般的な英語学習は、与えられた問題をただ解くだけの受動的なものです。この受動的な学習によって生徒は勉強する意欲を低下させ、英語嫌いに繋がっています。

 

そこで、私達は「EnglishLens」というアプリを開発しました。このアプリには、主にログイン機能、撮影した写真を英語で説明してくれる機能、取った写真と説明の英文の英単語を保存する単語帳の機能、フレンドを作り、フレンドの情報を閲覧できるフレンド機能、の4つがあります。

 

このアプリは「これって英語でなんて言うの?」という自らの好奇心をもとに、その物体や状況を撮影することで、主体的に楽しく英語を学ぶことができます。「EnglishLens」はこれまでの受動的な学習から能動的な学びへと変え、誰もが学ぶことが楽しいと思える世界を目指す、そんなアプリです。

 

※クリックすると拡大します

 

■今回発表した研究を始めた理由や経緯を教えてください。

 

私は元々英語が苦手で、課題をいつも面倒に思っていました。

 

そんな時に、ネットニュースで小中学生の英語嫌いが問題となっていると知り、英語嫌いが私だけではなく、多くの学生にとって共通の課題となっていることを実感し、私でもできることをしたいと思うようになりました。

 

 

■今回の研究にかかった時間はどのくらいですか。

 

アプリ製作に3か月、ユーザーテストや社会実装に向けての活動は、現在も継続中です。

 

 

■今回の研究ではどんなことに苦労しましたか。

 

まず、今までデータベースを扱ったことがないので、一から学ばなくてはいけなかったこと、特にフレンド機能の実装に苦労しました。また、子供が楽しくアプリを利用するためのUI設計を重視したため、友人や先生に相談したり、意見をもらったりました。

 

 

■「ココは工夫した!」「ココを見てほしい」という点を教えてください。

 

開発時には、このアプリの「写真から英文を生成する」という機能に最新のAIを利用しました。グーグルレンズ等の類似サービスが画像検索や文字認識を行うのに対して、このアプリは「BLIP2」というAIのAPIによって、画像の内容を説明するという画期的な機能があります。

この機能によって、ユーザーの「知りたい」を引き出し、能動的な英語学習の実現を目指しました。

 

 

■今後「こんなものを作ってみたい!」「こんな研究をしてみたい」と思うことがあれば教えてください。

 

現在はBLIP2を利用した、VRのチャットbotを制作してみたいです。また、将来は量子アニーリングについて研究したいです。

 

※細田くんの発表は中高生研究賞奨励賞を受賞しました。

 

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