えすさん (シリア大使)
さよさん (タイ王国大使)
Mさん (オーストラリア大使)
りんごさん (北朝鮮大使)
(2020年6月取材)
■オンライン模擬国連に参加したきっかけは
・もともと模擬国連に今日にはあったのですが、身近に模擬国連に参加している人がおらず、情報もなかなか入ってこなかった上、日々部活や学校も忙しかったので模擬国連への参加をあきらめていたのですが、オンラインなら気軽に参加できそうだと思ったのと、コロナウイルスの影響でやりたかったことができなくなってしまったことがあって、コロナウイルスの影響があったからこそできたこと、というものも作りたかったからです。
(初心者会議・北朝鮮大使・りんごさん)
・5月に行われたTeens関西さん主催のオンラインイベント「Teens Be Active」に、私が所属している学生ボランティア団体「Love the worldz」のメンバーとして参加しました。そこでLet's MUN!さんの存在を知って興味がわき、イベント情報をチェックするようになりました。
(初心者会議・シリア大使・えすさん)
・もともと模擬国連というものに興味があって、オンラインでできることを聞いて参加してみようと思いました。
(初心者会議・タイ王国大使・さよさん)
・以前から模擬国連には興味がありましたが私の高校には模擬国連部がなく、参加が難しい状況にありました。この自粛期間中、初心者、海外在住者でも参加可能なオンライン模擬国連が開かれるのを知り、とりあえずやってみようとの思いでまず初めに、4月に「もぎこみゅ!」という学生団体が主催する「新型コロナウイルス拡大に伴う各国の協力」を議題としたオンライン模擬国連に参加しました。
自分とは違う国の立場に立って物事を考え、議論し、世界各国の大使様と協力して決議案を書き上げていく楽しさを知り、また参加したい!と思ったので、フェイスブックで今回の会議の広告を見つけたのをきっかけに参加しました。参加までにもう一つオンライン模擬国連に参加したので、オフラインの参加経験は0に対し、オンライン模擬国連は合計3回と、この短期間で模擬国連の魅力にどっぷりはまっています。
(初心者会議・オーストラリア大使・Mさん)
■会議に備えて準備したことは
・まずは、事前資料を埋めるということを意識しました。あとは、自分がどんな意見を出せば他の人が賛同してくれるかを考えたり、他の国の担当の人の立場でも考えてみて、どんなことを言われるのか頭の中でシミュレーションしました。
(初心者会議・北朝鮮大使・りんごさん)
・まず議題である「核軍縮」について何も知らなかったので、とにかく知識をつけ、そこからある程度決議案に載せたい文章を考え、協力できそうな国とその詳細を調べました。事前に用意して下さったBG(Back Ground Guide:議題解説書)がわかりやすく、また初心者向けの練習会議である「模擬・模擬国連」も大変参考になりました。
(初心者会議・シリア大使・えすさん)
・まずは、会議の流れを確認をしました。どのような流れでやるのか、いつ、どのように発言をすれば良いのか、ルール自体が全くわからなかったので、そこを頭にインプットさせました。また、私はタイ大使だったのですが、タイのことを全然知らない状態だったのですが、核についての基本情報は誤情報がないように気をつけました。
(初心者会議・タイ王国大使・さよさん)
・最初は国の大まかなスタンス、歴史、条約批准状況を知る為に、事前に宿題として運営チームから出されていPPP(Position Policy Paper) を埋め、配布されたBackground Guide(BG)を自分なりにまとめたことと、リサーチ時に出てきた知らない組織、言葉、条約などの説明も加えたノートを作成しました。その後はオーストラリアの核軍縮についてのスタンスを知る為にインターネットを使い情報収集を行いましたが、日本語での情報が少なく難しかったです。ですが、担当国と似たスタンスを持つ国の情報収集も行うという工夫をしたことで担当国のスタンスへの理解を深めることができました。
オーストラリアは日本と同じくアメリカに国の安全保障を依存する核の傘の中にある国である為、日本語での情報も多い日本の核軍縮におけるスタンスを調べることでオーストラリアが望む核軍縮の方向性を見出すことができました。
(初心者会議・オーストラリア大使・Mさん)
■当日の会議進行で心がけたことは
・私は機械音痴なので、オンラインでの操作がちゃんとできるのか不安でした。自分でZOOMの使い方を練習してみたり、事前のリハーサルに参加して何度も練習するようにしました。
(初心者会議・北朝鮮大使・りんごさん)
・発言できる機会を見つけてなるべく発言しようとすることを心掛けました。また、私は今回が初めての模擬国連への参加だったので、話の流れを理解しついていくのがやっとでした。オンラインでは誰の目も気にならないので、ひたすらメモを書きなぐることで自分の中で情報を整理しようと努めました。
(初心者会議・シリア大使・えすさん)
・初参加だったのもあって、いつ発言していいのか、オンラインだと余計感じてしまう部分があったのですが、自分が一番主張したいことは、他国と全然主張が違っても、ちゃんと発言するようにしました。
(初心者会議・タイ王国大使・さよさん)
・会議中は、グループのリードしてくれている大使さんの進行を尊重しながらも、WPやDRを書き上げていく中で、賛同しかねる文言、付け加えて欲しい文言、なるべく多くの国から賛成を得るには必要だと思った文言などは担当国の国益守り、実際に可決されるDRを作成する為にも会議の序盤から積極的に発言するよう心がけていました。
オンライン会議ということで工夫した点は、なるべく他の大使様の顔を見ながら作業を行うために、ズーム画面と、リサーチやノートを書く際に利用する画面をパソコン上で二分割にしていたことです。顔や共有された画面の映像を見続けている状態にする方が、私にとっては議論をしやすく、会議の進行状況の理解をしやすかったです。オンラインの特質上、場の空気や人の感情が読みにくいので、人の顔を見ながら作業を行う事は、スムーズに会議を行う為にも大切だと思います。
(初心者会議・オーストラリア大使・Mさん)
■今回の会議で一番苦労したことは
・もともと他の人が話している中に割って入っていくのは苦手なのですが、オンラインだとなおさら話に入るタイミングが難しかったです。それから、マイクをミュートにしたまま話してしまったり、音が途切れてしまいよく聞こえないということも少しありました。
(初心者会議・北朝鮮大使・りんごさん)
・最も苦労したのは、事前に仕入れた知識を実際の議論で把握することです。議題についてある程度理解していたつもりでしたが、他国の大使の発言に対して「なぜそうなるのか」と思う場面がありました。ですが、それはオンライン会議特有の問題ではなく、むしろオンラインだからこそ周囲を気にせず質問でき、より克服しやすかったのではないのかと感じます。
オンライン特有の問題として気になったのは通信状況の不調や、Zoom機能に関してです。私も途中でキーボードが使用できなくなったり、他にもマイクが使えない方がいたりして、通常より時間が取られてしまっているように感じました。
(初心者会議・シリア大使・えすさん)
・他国の新たな情報を会議中に処理しなきゃいけないことが大変でした。自国のことだけではなく、他国の政策も配慮しなければいけなかったので、そこを自国とどう噛み合わせていけばうまくいくのか一番大変でした。オンラインならではの問題としては、アンモデで、自分のグループ以外とどう条約を合わせていくかの時に、グループセッションに分けた時に何回も移動をしなければいけなかったので、そこはオフラインと比べて大変だった点ではあります。
(初心者会議・タイ王国大使・さよさん)
・一番苦労した点は、DRの提出期限までにスポンサーとなる大使の意見を固め、実際に文書に反映させることだったと思います。他グループとの外交会議へ参加する為にグループを離れたり、議論が活発になってきたところでアンモデが終わってしまったり、アンモデを行うグループに変更があったり、次々に状況が変わり、後に何が起きるか予測困難の中、DRを14人の大使で書き上げるのは大変でした。
ですが、会議後半には一人のグループのリーダーを軸に役割を分担し、こなさなければならない課題にグループ内で細かい制限時間を設けながら進めることでなんとかDRを提出することができました。オフラインの会議には参加したことがないのでわかりませんが、オンラインですとグループの一部の大使が集まって作業や交渉を行ったりすることが難しく、発言は一人ずつしかできないので、グループ全員が平等に作業に加わり、役割を分担する限界を感じました。
(初心者会議・オーストラリア大使・Mさん)
■オンライン会議にしてよかったと思うことは
・私は人見知りで、人の前で話すのがあまり得意ではないのですが、オンラインだと参加している人全員の顔が見えているわけではなかったので、あまり緊張しなかったことです。
(初心者会議・北朝鮮大使・りんごさん)
・時事問題や国際問題について自ら調べ、自分の意見を持つという、これまでしなければと思いながらなかなかできずにいた行動に対するハードルが少し下がったように思います。
核軍縮についての知識を得られ、考えるきっかけになったことはもちろん素晴らしいですし、さらに調べ方を学べる機会でもありました。
(初心者会議・シリア大使・えすさん)
・私の学校では、そもそも模擬国連について知っている人が少ないので、模擬国連をやりたいと前々から思っていたのですが、できない状態でいました。しかし、今回オンラインでやってくださったことにより、普段参加できない私でも簡単に参加できるようになったことが、とても良かったと思います。
(初心者会議・タイ王国大使・さよさん)
・オンライン会議の一番の良いことは、世界どこからでも参加できることだと思います。私自身、アメリカ(ハワイ州)からの参加でしたが、スピーチなどを聞いていると方言が混じっている大使さんが何人かいらっしゃったことから、本当に日本全国から参加しているのだなと感じます。
オンラインでなければこんなにもいろいろな場所に住む模擬国連に興味を持つ同世代の人と交通に時間やお金を使わず交友できる機会はなかったと思います。
また、今回の模擬国連は学校を通さずに参加可能でしたので、学校には模擬国連部が無くても、あっても他の部活に所属していて兼部できない状況の人も参加可能であったので「ちょっとやってみたい」という少しの興味と勇気で手軽に挑戦出来たのもよかったです。オフラインの模擬国連に参加経験がある方々はオフラインの方がいいとお聞きしますが、このようなオンライン模擬国連がコロナを機に居住地や学校関係無く参加できるイベントとして、自粛期間後も残って欲しいと思っています。
(初心者会議・オーストラリア大使・Mさん)
■オンライン会議に参加した感想
・オンラインでではもちろん、実際の模擬国連にも参加したことがなく初めての模擬国連で、しかも北朝鮮という核軍縮について話し合う上で重要な国の担当になってしまってとても緊張しましたが、スタッフの皆さんがいろいろと丁寧に教えてくださったので、楽しく参加することができました。
(初心者会議・北朝鮮大使・りんごさん)
・このイベントがなければ出会わなかったであろう人たちと出会い、共に核軍縮というテーマについて一日議論した経験は、私の視野を大きく広げてくれました。各国の大使という立場で核軍縮について話しただけなのに、終了後には自然と一体感が生まれているのを感じ、非常に楽しい良い経験になりました。模擬国連は様々な角度から私を成長させてくれるものだと感じたので、これからも積極的に参加していきたいと思います。
(初心者会議・シリア大使・えすさん)
・今回、模擬国連オンライン会議に初めてオンラインで参加して、難しいながらも、楽しさを感じることができました。最初はアンモデもモデとか、単語自体が分からず、頭を抱えることがあったのですが、逆に発見が多く、刺激をたくさん感じました。また、反省点がすごくあって、もっと発言すればよかったとか、自国だけではなく他国のリサーチも足りないと痛感しました。なので、その反省点を次の会議に参加して、生かしていきたいと思いました。
本当に楽しくて、次参加する一歩のステップを踏めました!この会を開いてくださった、主催者の方にとても感謝しています。
(初心者会議・タイ王国大使・さよさん)
・本当に楽しかったです。良い経験になりました。今回の模擬国連に参加しなければ、「核軍縮」について世界がこれからどう協力していくべきかなど考える機会も無かったと思いますし、核廃絶に絶対賛成だと思っていた日本がアメリカとの安全保障上の同盟関係を理由に核禁止条約を批准していない事実も知らないままだったと思います。訪れたこともない国オーストラリアの立場に立ったことでオーストラリアの軍事力、核の傘に守られる国の考え方を学べたことはもちろん、自分が住む国で核保有国のアメリカの軍事力と世界への影響力の強さを改めて知ることもできました。
交渉力、リサーチ力、日本語力、多角的に物事を考える力、新たなアイデアを状況に応じて考える力など自分が会議の準備と参加の過程で得た学びは計り知れません。これからもオンライン模擬国連が開催される事があれば参加し、活躍できるように頑張りたいです。
(初心者会議・オーストラリア大使・Mさん)