情報処理学会第82回全国大会中高生情報学研究コンテスト ポスターセッション発表
チーム名:都立町田高校パソコン同好会
東京都立町田高校
武田 和大くん(2年)、清水 亮祐くん(1年)、柳鳥 凌太くん(1年)
(2020年3月取材)
「Pythonを使ったHTML作成補助ツールの開発」
■発表の内容
情報の授業においてHTMLのページを作っていた際に「タグの意味が分かりにくい」という声を耳にしました。そこで今授業で学んでいるPythonを用いて解決できないかと考え、この研究を始めました。
その使用方法を簡単に説明します。 まず最初にタグを自分で決めておきます。例えば改行を表すタグは本来 <br>ですが、<改行>などのように内容部分を自分で決めることができます。次に自分で決めたタグを用いてHTMLを書きます。そしてPythonに、自分の書いたHTMLファイル、書かれている内容、自分で定義したタグを指示に従って入力していきます。それを送信するとタグが正しいものに変わった新たなファイルが生成されます。
このプログラムを用いて何人かの生徒にページを書いてもらったところ、反応は概ね良好でした。しかし、マウスが使えないなどの初学者には使いにくい部分が残るのでそれを改善できるように開発を進めていきたいです。
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■今回発表した研究を始めた理由や経緯は?
情報の授業でHTMLを書く際にタグの意味がわからずに困っている人をたくさん見かけ、それをちょうど習っていたPythonによるプログラミングで改善できないかと思ったのが始まりです。(武田くん)
情報のホームページ制作をする際に、HTMLタグが分からず困っている人がいたので、タグをあまり知らない人たちも簡単にホームページが作れるようにと、研究を始めたのがきっかけです。(柳鳥くん)
プログラミングをみんなに馴染みやすいものにしたいと思い、ちょうど授業でやっていたHTMLを用いたいと思いました。(清水くん)
■今回の研究にかかった時間は?
2週間です。
■今回の研究で苦労したことは?
プログラムがきちんと動くまでの修正と、特殊なタグ(imgやfontなど)の扱い方です。(武田くん)
プログラムのバグを修正することです。(柳鳥くん)
自分たちのプログラムが何を目的としているのか伝えることです。(清水くん)
■「ココは工夫した!」「ココを見てほしい」という点は?
変更前のタグの中身を自分で決められ、それをプログラムを正しく用いれば正しいタグに変えられること。(武田くん)
使い手の好きなようにタグを指定することができる点です。(柳鳥くん)
自分たちが選んだ好きなタグを使えるようにしたことです。(清水くん)
■オンラインの発表と実際の会場での発表のどちらがよかったと思いますか?
プログラムの実演や様々な方との質疑応答などができなかったのは残念だったので、実際の会場の方が良かったと思います。ただ状況を考えるとオンラインの発表への変更は正しい判断だったと思います。(武田くん)
私は実際の会場での発表がよかったと思います。やはり、他チームの発表を生で聞くことで、チームの力を入れた点が喋り方や口調で伝わってきてその研究に対する理解が深まり、新たな研究のインスピレーションになると思うからです。(柳鳥くん)
発表の際に緊張しないのでオンラインの方が楽ではありました。しかし、発表を声で聞いた方がより面白く聞けたのかもしれないし、その雰囲気に慣れたかったので、会場に行ってみたいと思います。(清水くん)
■今後「こんなものを作ってみたい!」「こんな研究をしてみたい」と思うことは?
今回のプログラムをWebサイト上で動かして変換ができるようにしたいです。(武田くん)
Pythonを用いて鉄道の自動運転を再現してみたいです。(柳鳥くん)
今回の内容を発展させて、マウスクリックで改行ができたり、文字の大きさを数直線のように変えられたりして、「簡単にサイトが作れる」という内容を重視するものを作りたいです。(清水くん)
※「都立町田高校パソコン同好会」チームの研究は、中高生研究賞入選を受賞しました。
第82回情報処理学会全国大会中高生情報学研究コンテスト ポスター発表より