情報処理学会第81回全国大会中高生ポスターセッション発表
三重県立名張高校 チームなばテレ!
米倉由季乃さん(2年)、松井美咲希さん(1年)
(2019年3月取材)
名張発!地域活性化に向けたテレビ番組の制作。情報活用能力を身につける!
地域と学校のニュース番組「なばテレ!」を制作しています。去年2018年10月から始めて、月1回10分間の番組を定期的に発信しています。始めた目的は、私たち高校生が地域の情報を知り、取材・発信することによって地域の活性化へとつながること、そして、地域の人にもっと名張高校を知ってもらうことです。このような、高校生が地域の人と関わって定期的に番組を制作する取り組みは日本では初めてです。
企画から放映まで、私たち高校生で行っています。毎回、「企画→取材→編集→放映」の順に行います。企画では、話題を決めて振り分けを行います。季節の話題も取り入れており、3月の「なばテレ!」には、いちごの話題を入れました。取材では、企画で決めた話題の取材に行き、撮影やインタビューを行います。編集では、キャスターが話題を振るスタジオ収録を行い、各話題とつなげて1回分の番組に仕上げます。最後の放映では、学校の正面玄関のほか、名張市役所や市民センターなど7カ所に設置したディスプレイでくり返し放映します。また、1回分の番組制作に関わって、自分自身や制作全体の振り返りを行うために、「ふりかえりシート」を記入し、次回の番組制作に向けての課題と解決策を整理します。
また、地元のケーブルテレビ2局での放送が始まり、名張市の方だけでなく、隣接する伊賀市の方にも見ていただけるようになり、制作意欲が高まっています。
■活動を始めた理由や経緯は?
私たちの放送部は、活動するための環境が整っています。放送スタジオや撮影機材、照明機材などほかの学校にはないようなものが多くあります。この環境を生かし、また地域の人と今まで以上に関われる機会を作ることはできないかということで、地域と学校のニュース番組「なばテレ!」が始まりました。
■かかった時間はどのくらい?
2018年4月から、番組構成や同様の取り組みをしている大学の見学など、5か月ほどかけて準備をしました。制作開始は9月です。月1回制作し、2019年3月までで7回になりました。1回ずつの番組について、企画から放映までは約5週間です。
■今回の活動で苦労したことは?
日本で初めての取り組みということもあり、模索しながらの番組作りです。普段見ているニュース番組を参考に、私たち高校生がどう表現するか、放送部員が思い浮かべるイメージを実現することが難しかったです。
これまでは、地域へ取材に出かけることが多くなかったので、最初は戸惑いがありました。どんな映像が必要になるか考えながらの撮影ができず、初回の番組は、私たちが納得できるものはできませんでした。一人ひとりがニュースにもっと興味を持ち、地域の良さを引き出せるようにと、地域の人や取材題材に対して積極的に関わりを持とうと意識することも難しかったです。
■「ココは工夫した!」「ココを見てほしい」という点は?
「なばテレ!」を制作するのも7回目になって、先のことを考えて活動できるようになり、活動の内容を具体的に話すことを大切にしました。実際の制作過程が伝わるよう、写真をメインにポスターを制作しました。実際に放映している「なばテレ!」をパソコンで流し、できあがった番組を見てもらうことで、完成までのイメージを感じてもらえたと思います。
■今回のポスター発表の感想をどうぞ!
「なばテレ!」をテーマに発表するのは2回目で、伝えたいポイントはおさえて話しているつもりでした。でも、時間制限があるなかで話すことは難しく、もっとプレゼン力をつけたいと思いました。また、発表を聞いていただいた方に「とてもいい取り組みだね」などの言葉をかけていただけたので、これからも地域と学校のニュース番組「なばテレ!」をたくさんの人に届けていきたいと思いました。