(2018年8月取材)
皆さんの担当国は、サイバーセキュリティについてどのような立場を取っていましたか。
後進国であってもサイバーセキュリティの技術者を育成するために、「サイバー留学制度」を作ることで、後進国を経由したサイバー攻撃を未然に防ぐという政策をもとに、キャパシティ・ビルディングを活発に行うという立場を取っていました。(橘川くん)
国家がある程度の情報統制を行うという立場を取っていました。(小泉くん)
教育模擬国連出場に向けて、どのような準備をしましたか。
まず、模擬国連の一連の流れを確認し、ケニアの現状と課題をもとにし、国益にかなった政策を準備しました。(橘川くん)
ケニアが入っているサイバー系の組織や、行っている取り組みなどを重点的に調べました。(小泉くん)
担当国の情勢や、サイバーセキュリティ状況をインターネットで調べました。また、同じくインターネットで翻訳サイトを活用しながらも、国連の文章を読むこともありました。(根本くん)
準備の段階で苦労したことがあれば教えてください。
担当国の調査を進めると海外サイトにつながることがあり、全て英文のものを翻訳にかけながら、文章を読み進めていくことが大変でした。(橘川くん)
日本語での情報源がほとんどなかったことです。(小泉くん)
受験勉強やオープンキャンパスなどで忙しく、調べる時間が思うように確保できなかったところです。(根本くん)
大会当日は、どのようなことに気を付けながら会議に臨みましたか。
最初の段階で我々と同じあるいは似た政策を考案した国々と行動を共にするために、積極的にそれらの国々に声を掛けたり、メモを回したりするようにしました。(橘川くん)
会議がどのように動いていくのかを大局的に見るよう気を付けました。(小泉くん)
まず、自分から積極的に話していこうと思いました。積極性がなくては、ケニアの国益の確保と話の流れに乗るのが困難だと思ったからです。(根本くん)
会議を進める上で一番大変だったことを教えてください。それをどのような工夫や努力で乗り越えましたか。
グループ間で意見の相違をまとめることでした。議場が2つのグループに分かれ、意見が討議の直前までまとまっていませんでしたが、それぞれのグループの長所を見出し、互いに妥協して意見をまとめました。(橘川くん)
一つのグループに入っている国が多すぎて、まとまりを作るのが難しい状況でしたが、グループのリーダー国に働き掛けてグループをまとめられました。(小泉くん)
政策案は浮かぶものの具体化が困難で、他国の代表に説明するのが難しかったので、1日目の夜、チームメンバーで、夜の12時まで、WP(ワーキングペーパー)と決議案文章作成し、文章がおかしいところをチェックして、翌日に説明できるようにしました。(根本くん)
教育模擬国連に参加した感想をお話しください。
あらゆる根拠をもとに自分たちとは異なる意見を持つ国々を説得する論理的思考力や、相手に興味を持たせながら会話をするコミュニケーション能力など、様々な能力が必要とされている場であったため、普段では磨かれづらいそれらを鍛えてくれる素晴らしい大会でした。また最初はバラバラであった考えが1つの物となるように努力、工夫し、達成された喜びを与えていただきました。(橘川和真くん)
日常の授業では、なかなか味わうことができないので、また機会があれば参加しようと思いました。(小泉くん)
机の上だけでは学べないことがたくさんあることに驚かされました。人に物事をいかに説明するか、相手と自分がwin- winの関係になるにはどうしたらいいのか、積極的に話し合いをすることの大切さなどを学ぶことができてよかったです。後輩の皆さんには、ぜひ来年の大会にも参加してほしいと思いました。(根本くん)