第18回模擬国連会議関西大会高校生会議 出場者の声

別の学校の人とのペアは新鮮な体験

金山潤くん 浅野高校[神奈川県] 2年

韓国大使 

(2018年8月取材)

あなたの担当国は、「2030年までの教育目標」について、どのような立場を取っていましたか。

経済的には豊かであるものの、教育において幸福度の低下などの特殊な問題を抱える国家という立場を取っていました。韓国、中国、日本の東アジアの3か国の大使で同じスタンスを持つグループとしてWP(Working Paper)を作成し、後にチリ大使やフィンランド大使らの先進国のグループと、エクアドル大使やアルゼンチン大使らの途上国のグループの中間的存在となりました。

 

韓国の特殊なスタンスを考慮し、決まった政策の一つ一つが本当に国益になるのかを常に考えていました。最初の方はあまり政策を理解してもらえませんでしたが、少しずつ丁寧に説明して合意を得てもらうことと、コンセンサスを目指して可能な限り話し合いの舞台を作ることに徹していました。

難しい役回りでしたが、最終的には作った政策で議場全体の同意を得て、共同宣言を出すことができました。会議成果は十分出せたのではないかと思います。

 

模擬国連関西大会出場に向けて、どのような準備をしましたか。特に、今回は別の学校の人とペアを組むことになりましたが、どのようなことに配慮したか教えてください。

 

これまでとは異なる会議ルールを最大限楽しもうと初めから思っていたのでこれまでやったことがない準備も多く行いました。例えばTT案(TIME TABLE案)の作成などです。初めてで、しかもマニュアルもなく上手く作れるか不安でした。

 

また会議行動も普段と少し変え、議場全体を可能な限り統一させて動かそうとしました。うまくいくか直前までずっと不安で、何回もしゃべる練習を重ねていました。

 

ペアとはまず住んでいる場所が絶望的に遠いので、何かあるたびに逐一連絡を取ることを心掛けました。学校のスケジュールも異なり、予定もなかなか合わず苦労しました。加えて模擬国連に対する価値観が若干異なっていたため、うまくいかないこともありましたが、かなり新鮮な体験になったと思います。すぐに寝てしまう僕の横で、夜遅くまで資料を作っていた彼には本当に感謝しています!

 

大会当日は、どのようなことに気をつけながら会議に臨みましたか。

 

ルールがこれまで参加してきた高校模擬国連と異なる上に、フロントが全員大学生であったため、甘くはありませんでした。会議監督らフロントのチェックが厳しかったため、文言作成にも細心の注意を払いました。

 

また、普段の高校模擬国連では、情報共有の場が少ないことを歯がゆく思っていたので、可能な限り情報共有の場を作る努力をしました。おかげで会議のレベルが少し上がったのではないかと思います。ほかには、他校生とのペアであったため、ペア間との情報共有をまめに行いました。

 

会議を進める上で一番大変だったことを教えてください。それをどのような工夫や努力で乗り越えましたか。

 

これまでの会議と違い、より高度で抽象的な議論が求められたため、政策作成に苦労しました。「~を~する」のような政策ではだめだと思い、ほかの政策を作ろうとしたのですが、これがなかなか難しかったです。一日中考えてもいい言葉が思いつかない日もしばしばあり、準備の段階でかなり焦りを感じていました。

 

それでもなんとか脳をフル稼働させ、必死に考えながら議論をすることでどうにか乗り切れたと思います。

 

ほかには、議場の把握です。僕自身は会議中ずっと議場中を歩き回っていたので、大まかな流れは把握していたのですが、細かいレベルでの把握はあまりしていませんでした。これは今後の反省点です。

 

模擬国連関西大会に参加した感想をお話しください。

 

率直に言って、めちゃくちゃ新鮮でした。「こんな模擬国連があるのか」と思いましたね。終わってからも、参加した友達にこんなに多くの経験値を得られる機会なんて、そんなにあるものじゃありません。ここで得たものを、今後もうまく使っていこうと思いました。

 

最後に、同じ議場の大使のみんなと、会議を作り上げてくださったフロントの皆さんと、ペアには本当に感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとうございました。

 

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