模擬国連に挑戦!~第1回高校教育模擬国連大会

実行委員として参加した皆さんに聞きました

総務広報セクション

宗武陸くん(浅野高校2年)[神奈川県] 

(2017年8月取材)

■実行委員として、当日までどのような準備をしましたか。

 

僕は総務広報セクションという部署で大会の広報活動をしていました。具体的には、大会フェイスブックの運営や、広報活動の一環として実際に模擬国連の流れを動画で撮影した「模擬国連初心者のための説明動画」の作成を行いました。

 

また、参加者の中には「リサーチって何をすればいいんだろう」と悩む人も多いと考えたため、フェイスブックでは大会に関する事務連絡だけでなく、「リサーチの仕方」をできるだけわかりやすく解説した全4回のコラム形式の投稿もしました。

 

この大会は他の大会に比べ、特に「模擬国連初心者」をターゲットとしていましたので、初めて参加する人にとって何が難しいのか、大変なのか、ということを意識しながら、他の実行委員とともに仕事を見つけていきました。

 

■会議当日は、どのようなことに気を付けて行動しましたか。

 

この大会が初めての開催ということもあり、実行委員は、まずどこかに抜けがあるんじゃないか、ということを常に念頭に置いて行動していたと思います。

 

僕の担当は会場案内と受付業務だったので、とにかく「元気よく」を心がけました。会場案内では、会場の施設の職員の方の「あいさつ運動」に混ざって、大会関係者の方だけでなく、全ての人に挨拶をしました(笑)。

 

■全日本大会には大使として参加した宗武さんが、実行委員として運営に関わることで、何か新たに気付いたことはありますか。 

 

一言で言えば、模擬国連の魅力でしょうか。ふだん僕が大使として会議に参加するときは、自分と自分の周りのことで精一杯で、大使一人ひとりの模擬国連のプレースタイルや考え方、主張を客観的に見ることはあまりありませんでした。しかし今回実行委員として複数の会議を俯瞰的に見たことで、これまで以上に強く「みんな違うんだな」ということを実感しました。

 

これは参加者もそうですが、参加者がそれぞれ担当している国も同様です。隣り合う国でも、少し歴史背景が違うだけで、時には正反対の意見になる。だからこそ、模擬国連をゲーム的な視点から捉えると「面白い」。この「競技」では、自分の言ったこと全てが無条件に賛成されるようなことはまずありません。出てきた反対をどうやって賛成に持ち込んだり、交渉の末に妥協したりしてもらうのか。その難しさに、模擬国連の魅力を再発見したように思いました。

 

■国際大会を経験した宗武さんの立場から、「議場全体に貢献できる会議行動」とはどんなものか、これからのモギコッカーのためにアドバイスをください

 

 

議場全体に貢献できる会議行動は、挙げていけばキリがありません。きっとたくさんの答えがあるでしょう。その中の一つとして僕が重要視しているのは、常に「目標設定」をすることです。模擬国連は、実際の国連の会議を模擬すること、そしてゲーム性の高い教育プログラムという二つの側面があります。自分が大使として、国益達成のために今どのように発言すべきなのか、行動すべきなのか。もしくは教育プログラムとしての模擬国連に自分は何を求めているのか。議論力なのか。リーダーシップなのか。国際情勢についての知識なのか。このようなことについて一度自分の中で考えてみてください。それが「議場全体に貢献できる会議行動」に繋がるのかと疑問に思うかもしれませんが、自分、そして大使としてその会議に対する目標が明確になるのはまず間違いありません。

 

そして目標が明確になると、「何をすればいいのかわからない」から、「これをするにはどうすればいいのか」に変わるでしょう。そうなれば、大使としてそれぞれがより自発的に考え、行動することができ、会議全体が活発になると思います。僕はもともと人前で喋るとすごく緊張するタイプでした。しかし、模擬国連というのは人前で喋ることがご存知の通り多く、それを直すことは僕にとっては大きな課題でした。そこでただただ悩むのではなく、あえてロジカルに「緊張をしないためには」と考え、たくさん本やインターネットで調べて実践した結果、最終的に克服することができました。

 

明確な目標設定ができると、その目標に至る道筋もまた明確になります。僕は小さくとも一つひとつ目標を設定し、それを達成するために努力することがより良い会議行動に繋がっていくのではないかと考えています。

 

※宗武くんは昨年の第10回全日本高校模擬国連大会で日本代表となり、ニューヨークで行われた高校模擬国連国際大会に出場しました。

→「ニューヨーク、高校模擬国連国際大会で日本代表チームが大活躍!

 

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